ディーラー・セクション
ディーラー……ゲームにおける「進行役」、そして「配る者」。
物語を、役割を、そして運命を。
そして、その行く先を見届ける者。
このセクションは、ゲームの進行役であり親となるディーラーが把握しておくべきゲームルールの詳細と、シナリオ制作者向けの創作のヒントが記載されています。
ゲームについてより詳細に知りたいプレイヤーも目を通すとよいでしょう。
ディーラー……ゲームにおける「進行役」、そして「配る者」。
物語を、役割を、そして運命を。
そして、その行く先を見届ける者。
このセクションは、ゲームの進行役であり親となるディーラーが把握しておくべきゲームルールの詳細と、シナリオ制作者向けの創作のヒントが記載されています。
ゲームについてより詳細に知りたいプレイヤーも目を通すとよいでしょう。
私たちの暮らす現実とよく似た、もう一つの世界。
この世界では、《融人》と呼ばれる人の姿をした人ならざるものたちがいます。
そして彼ら
《融人》たちは人間社会に溶け込み、素知らぬ顔で暮らしています
TIPS
そしてこの世界に暮らす多くの人は《融人》の存在を知っている。
。
それが『ガイアケアTRPG』の舞台です。
そしてこの世界の《融人》たちは、ときに自身の原種の力を振るうために真の姿を明かすことがあります。
『ガイアケアTRPG』では、PLの分身たる共鳴者が《融人》の関わる事件に巻き込まれるシナリオが展開されます。
……などなど、《融人》や周囲の人々の思惑によって起こる事件や描かれる物語は様々です。
いずれにしても事件の中心には人ならざるものの存在があり、そこに共鳴者が近づくことでドラマが生まれます。
《融人》に、事件に、物語に……。
様々なものにキャラクターは引き寄せられ、「共鳴者」となります。
「共鳴者」が、シナリオで起きる出来事にどう接し、どう振る舞い、何が起きるのか。
それこそが『ガイアケアTRPG』で描かれる物語です。
『ガイアケアTRPG』の世界では、人間の姿を持つ怪異は越境者と呼ばれています。
例えば吸血鬼や悪魔は人の姿をとって人間社会に紛れていることもあり、「越境者」として認識され分類されています。
しかし、動植物や道具や無機物の全てが《融人》になっていないのと同じく、《融人》になっていない怪異もまた存在します。
《融人》以外の怪異がシナリオに登場したり、シナリオ内の出来事に関わっていることもあるでしょう。
人の姿を持つ怪異がいることはそれ以外の怪異の登場を妨げるものではありません。
《融人》とは、動植物、人工物や無機物、あるいは超常的な存在が人間の姿をとったもののことです。
《融人》が人間の姿に変貌する前の姿を「原種」と呼びます。
《融人》は「原種」の区分により以下の3種に分類されます。
——以上の3種を総称し《融人 / Harmonia》と呼びます。
《融人》の多くは人として人間社会に融け込み、人として暮らしています。
あなたの会社の同僚や隣人も、もしかしたら《融人》かもしれません。
シナリオに明示されていない場合、『ガイアケアTRPG』の舞台は「現代・日本」とします。
舞台設定がどこかは共鳴者作成の指針になります。PLに舞台を伝え、キャラクター作成のイメージの手助けとしましょう。
『ガイアケアTRPG』の舞台は「現代・日本」を基本としています。
これは日本のPLが想像しやすい舞台だからです。
また、セッションを経験した「継続共鳴者」を他のシナリオに登場させやすいという利点もあります。
とは言え、シナリオに合わせ舞台は柔軟に変更して構いません。
たとえば「戦後・日本」「1920年代・アメリカ」「2XXX年・火星スペースコロニー」「時代不明・夢の中の世界」など自由に設定できます。
舞台に合わせて技能に制限をかけたり、
シナリオ独自の技能
TIPSオンラインキャラクターシートでは技能「その他」を利用できる。
を追加してもよいでしょう。
どの程度詳しく舞台設定するかも自由です。
たとえば「東京」などの実在の場所を舞台にしてもよいですし、「A市」のように架空の舞台の設定を作ることもできます。
あるいは、「日本の日常的な風景」という舞台設定で、プレイヤーと共有できるイメージだけをふわっと伝えてもよいのです。
シナリオの情景をPLに伝えられれば、細部を無理に設定する必要はありません。
『ガイアケアTRPG』において「共鳴者」とは、物語に共鳴し参加することになるセッションの主役を指します。
それは、わたしたちと同じ人間のこともありますし、この世界に存在する《融人》の場合もあります。
『ガイアケアTRPG』では
《融人》専用のルール
TIPS
「融化」や「ハーモニア判定」。や、
人間と《融人》で運用が異なる技能
TIPS
〈オリジン〉。
があります。
シナリオやセッションにおいて、どのような共鳴者が求められているかについて具体的に決まっている場合、DLが共鳴者の設定に
条件付け
TIPS特にセッションの方向性が明確に決まっている場合、DLが共鳴者の大枠の設定を指定する方がよいだろう。
また、PLに情報を与えて相談する方法もある。
を行ってください。
また「ハンドアウト」を使って、シナリオ側で共鳴者の設定を指定する場合もあります。
共鳴者の設定について、シナリオ側で指定を行いたい場合は
「ハンドアウト」
TIPS
TRPGで配られるハンドアウト(=配布物)には様々な種類があるが、ここでは「共鳴者設定の指定に使う事前配布資料」を指す。
を利用しましょう。
共鳴者が《融人》か人間か、どのような立場で、どういった状況に置かれているか、どのような技能を取得するべきか、などについて指定することができます。
指定の範囲や方法は自由です。
また、「秘匿ハンドアウト」として、それぞれのPLだけが知る「秘密」が記されたハンドアウトを利用することもできます。
ハンドアウトを導入すると、シナリオ作者、DL、PL、それぞれが共鳴者を想定しやすくなります。
シナリオでやりたいことがある場合、実現しやすくなるでしょう。
反面、あまり詳細に決めるとPLの自由度を下げる要因ともなるため、内容はよく検討して決めましょう。
なお、共鳴者設定の指定に使うハンドアウトは、シナリオで
HOと表記される
TIPS
個別のハンドアウトが割り振られる場合、HO1、HO2……と表記されたり、HO警察、HO犯人などのように役名がつけられることもある。
こともあります。
判定の基本的な方法については、プレイヤー・セクションの「判定」の項目に記載してあります。ここではセッション中、DLがどのように判定を処理するかを説明します。
『ガイアケアTRPG』の判定は以下のようなタイミングで行います。
以下のような場合は判定を行わずに、DLの判断で進行してもよいでしょう。
セッションにおいて「共鳴者の行動に判定が必要か」を判断し決定するのは、DLの役目となります。
セッション中は、 判定の全てにおいて TIPS DLは場合によってシナリオの指定を無視することもできる。 DLの判断が優先されます。
シナリオが技能成功を前提として進行する場合、 技能の振り直しなどを認め TIPS あまりにも失敗するなら進行に直接関わらない軽いデメリットを与えた上でシーンを進めるといいだろう。HPが1減るなど。 柔軟に進行しましょう。
判定は成功する場合と失敗する場合があります。
シナリオ中で判定を要求する場合、確率に関わらず成否の両方を想定してシナリオを書きましょう。
『ガイアケアTRPG』は、技能レベルが高くなっても失敗やファンブルが意外と出やすいです。
通常の技能とベース技能をシナリオに並記する TIPS「〈観察眼〉または〈*知覚〉で判定」など。〈*知覚〉がベース技能。 とより親切でしょう。
また、シナリオの進行上、必須な情報は判定に関わらず入手できるようにしましょう。
必須な情報に判定を要求する場合、 挑戦できる機会を増やしたり TIPS シナリオの進行上、同じ情報を手に入れられる場所を増やすなど。 失敗時も情報を与えたり TIPS 失敗時と成功時で情報の内容を変えて、失敗時も最低限の情報だけは与えるなど 進行不能にならない工夫をしましょう。
判定の成功率や成功度の期待値を確認したい場合は
判定計算ツールを参照してください。
判定は 以下のような手順 TIPS いずれかのステップを省略したり、順序が違っても構わない。 で行います。
共鳴者の取得していない技能はレベル0となります。
レベル0の技能で判定を行うことはできません。
技能の代用(後述)の他、
ベース技能で判定してもらうこともできます。
TIPS
例えば〈観察眼〉を持っていない場合に知覚系技能のベース技能〈*知覚〉で判定するなど。
共鳴者が鮮やかに成功をしたり、手痛い失敗をした場合は、判定結果にふさわしい描写を行ったり、ボーナスやペナルティを与えたりできます。
以下にどういった対応をするべきか、指針を書きます。
『ガイアケアTRPG』はファンブルが出やすいため、ペナルティを数種類用意しておくとよいでしょう。
共鳴者の行動が専門性を必要とするものだったり、非常に難しい行動であった場合、ダブルやトリプルなど、より高い成功度を要求することができます。
また《融人》が「人間には不可能な行動」について〈オリジン〉で判定を行う場合、ミラクル以上の成功が必要になるでしょう。
レベル1の技能 TIPS ベース技能を含む。 の成功数は最大ダブルまで、トリプル以上にはレベル2以上の技能が必須です。
シナリオ中で難易度の高い行動に挑戦させる場合、 成功度の目安を指定する TIPS 「ここで姫を救出するには、〈スピード〉または〈★射撃〉などの専門技能でトリプル以上の成功が必要となります」など。 とよいでしょう。
判定の際、DLは
「○○技能で判定します」
TIPS
単に「判定をします」と伝えても構わない。
とPLに伝えます。
このときPLは判定に使用する技能を提案できます。
DLは代用を認めるかどうかを決定してください。
代用を認めた場合は、提案された技能で判定を行います。
『ガイアケアTRPG』では、この「技能の代用」を推奨しています。
より共鳴者らしい技能を使うことは、セッションの主役である共鳴者の活躍や、個性の発揮につながるからです。
「○○するのに使えそうな技能を持っていますか?」
と質問して提案を引き出しましょう。
判定に使用した技能でどのように行動を行うか描写すると(あるいはPLに描写してもらうと)共鳴者の個性が際立つでしょう。
提案された技能や行動が元々の想定よりも、
「難しい」「不利」「効果が薄い」と判断したら
TIPS
「警察を〈*格闘〉で殴って逃げたい」
「警備の厳重な場所に〈隠匿〉で見つからずに潜入したい」など。
ダブルやトリプルなど、より成功度の高い結果を要求したり、失敗の際のペナルティを示したりすることもできます。
提案された技能や行動が元々の想定よりも、「効果的」「有利」だと判断したら、ダイスボーナス(後述)を与えたり、成功の際の報酬を示したりすることもできます。
行動に高度な専門性を求められる場合や、特定の技能に精通している必要がある場合、シナリオで技能の代用を制限することもできます。
技能代用はなるべく制限せず、制限するのは どうしても必要な状況 TIPS 例えばハンドアウトで取得を指定した技能で判定するべきクライマックスの場面など。 にとどめましょう。
ロールプレイの結果やPLの工夫により、判定の場面で有利な状況が発生したり、効果的な作戦や行動が示されたりした場合、DLは判定で使うダイスの個数を増やすことができます。
これを「ダイスボーナス」と呼びます。
一度の判定でDLが与えてよいダイスボーナスは、非常に有利な状況で1つ、極めて有利な状況で2つ程度です。
PLの素晴らしい提案は積極的に認めるとよいですが、あまりに容易に障害が乗り越えられてはドラマが生まれづらくなります。
2つ以上のダイスボーナスを与えることには慎重になったほうがいいでしょう。
『ガイアケアTRPG』では、ダイスボーナスを得られる場面が多々ありますので、使い方を覚えておきましょう。
ダイスボットでダイスボーナスを使用する方法
判定方法 | ダイスボーナス+X個をつける |
---|---|
●DM<=○ | (●+X)DM<=○ ※半角の ( ) が必要です |
■DA□ | ■DA□+X ※カッコは不要です |
複数人のロールプレイや行動が競合して、
勝敗や順位を決定したい場合
TIPS
たとえば「徒競走の順位を決定する」「同時に宣言した相反した行動のどちらが成功するか決定する」など。
「対抗判定」を行います。
対抗判定は、それぞれが判定を行い成功数を比較します。
成功数が大きい方が勝者となります。
行動により判定に使用する技能が違っていても構いません。
対抗判定の成功数が同数の場合、以下の優先順位で処理を決定します。
HPはキャラクターの体力です。
キャラクターがどの程度の身体的ダメージに耐えられるかを示します。
HPの初期値は、11〜16となります。
0になると「心肺停止(後述)」となり、復帰できなければ死亡します。
ダメージを受けた際、HPを回復する手段は以下のようなものがあります。
現在のHPの半分以上を一度に失った場合、「気絶判定」を行います。
この判定に失敗すると【気絶】します。
「気絶判定」は〈*生存〉で行います。
〈耐久〉や〈根性〉で代用することもできます。
受けたダメージにより他の技能で代用しても構いません。水中での窒息なら〈ダイブ〉などです。
【気絶】したキャラクターは意識を取り戻すまで一切の行動ができません。
この間、全ての行動に対して無抵抗になります。
【気絶】は、 通常1D10×10分間継続します。 TIPS シナリオやDLの判断で期間を調整して構わない。
ラウンド進行中に【気絶】した場合、自分の手番に
回復の判定を行えます。
TIPS
基本的に〈*生存〉で判定を行う。
「気絶判定」同様、〈耐久〉や〈根性〉で代用できる。
この判定に成功すると意識を取り戻せます。
キャラクターのHPが0以下になると、
【心肺停止】となります。
TIPS
〈根性〉技能を持っていると、【心肺停止】を回避する判定を行うことができる。
詳しくは技能一覧を参照。
キャラクターが【心肺停止】になると、即座にラウンド進行が開始します。
【心肺停止】のキャラクターは一切の行動ができません。
新たにラウンド進行がはじまる場合、イニシアチブ値は【👋器用】です。
既にラウンド進行中の場合、そのラウンド進行がそのまま継続します。
各ラウンドの終了時
TIPS
ラウンド終了直前にキャラクターが【心肺停止】になった時など治療を行えるタイミングが一切入らない場合、DL判断により〈*生存〉判定が発生するのは次のラウンドからとしてもかまわない。
に〈*生存〉判定が発生します。
この判定に失敗した場合、そのキャラクターは【死亡】します。
この〈*生存〉判定は他の技能で代用できません。
以下の条件のいずれかを満たすと【心肺停止】から復帰できます。
つまり【心肺停止】から自分自身の力で復帰する方法はありません。
MPはキャラクターの心の耐久力です。MPは強いストレスなどで消耗します。
魔術的な力とも直結しています。
TIPS
呪文やアーティファクトの使用に必要となるかもしれない。
MPの初期値は2〜12となります。
MPは、
ゆっくりと休息
TIPS
一晩程度ゆっくり休息をとることを指す。
シナリオの指定などで、休息に要する時間を変更できる。
をとると最大値の半分(端数切り上げ)が回復します。
キャラクターのMPが0以下になった場合、〈*自我〉で判定を行います。
成功するとMPは1まで回復しますが、失敗すると【失神】します。
【失神】したキャラクターは、意識を取り戻すまで一切の行動ができません。
この間、全ての行動に対して無抵抗になります。
【失神】は通常 1D10×10分間継続します。 TIPS シナリオやDLの判断で期間を調整して構わない。
融化は融人共鳴者専用のルールです。
特定の技能を指すものではなく、《融人》の特性を活かして通常の技能を強化するものとなります。
「融化」は融人共鳴者専用のルールです。
「融化」とは《融人》が人間の技能を使う際に、原種の記憶を活かし技能を再解釈することです。
《融人》であっても人間の姿では、人間の能力しか使えません。
しかし、例えばイヌは「匂いを嗅ぎ分ける方法」を知っていますし、カナリアも「美しい声の出し方」を知っています。
この「原種の記憶」を活かすことでイヌの亜獣は〈毒見〉を、カナリアの亜獣は〈芸術:歌唱〉を普通の人間よりも上手に使いこなします。
これが「融化」です。
「融化」した技能のことを「融化技能」と呼びます。
《融人》は
原種の特徴に相応しい技能を最大2つまで「融化」できます。
TIPS
例えば五感に優れた犬が原種の亜獣だったら〈毒見〉と〈聞き耳〉など、コンピューターの付喪だったら〈電脳〉と〈暗号〉など、鳥の亜獣だったら〈マッピング〉と〈観察眼〉など。
技能を融化すると、判定値の能力が【❤️🔥 真価】に変更されます。
ベース技能、〈∞共鳴〉、〈オリジン〉を融化することは出来ません。
〈オリジン〉は共鳴者が原種の力を使うための重要な技能です。ここではDLが把握しておくべき〈オリジン〉の詳細な運用方法について説明します。
〈オリジン〉は共鳴者が
「原種」の力を発揮する
TIPS
例えば鳥の亜獣が空を飛んだり、イルカの亜獣がエコーロケーションを使用したり、バイクの付喪がバイクの形態で走ったりする場合に使用する。
ときに使用する技能です。
《融人》だけでなく、人間も「原種」の力を発揮するために〈オリジン〉技能を使用します。
〈オリジン〉は全ての共鳴者が最初からレベル1で取得しています。
他の技能と同様に
技能ポイントを使用してレベル2、レベル3で取得することもできます。
TIPS
レベル2を取得するには5ポイント、レベル3で取得するには15ポイントの技能ポイントを消費する。
共鳴者が〈オリジン〉を使うと、
原種の力に侵食され
TIPS
原種の力が解放され
共鳴レベルが上昇していきます。
そして浸食が進むほど〈オリジン〉は強化されていきます。
〈オリジン〉の判定には、
共鳴レベルの個数のダイスボーナスが付与されます。
TIPS
「どれくらい原種の力を解放しているか」が、そのまま技能の強さになる。
〈オリジン〉は使用するごとに共鳴レベルが上昇するため、使えば使うほど技能が強化されます。
〈オリジン〉の判定は「原種の力をどれだけ引き出せたか」の度合いを測る判定です。
判定が「カタストロフ」でも、「原種の力を限界を超えて引き出せた」という解釈となり、天変地異は起きません。
人間は「原種」の力――つまり生物としてヒトの力を用いる際に〈オリジン〉を使用します。
例えば頭を使って分析したり、道具を利用したり、集団の力に頼ったりです。
それはつまり、技能全てがヒトの原種の力ということです。
人間共鳴者が〈オリジン〉に成功すると
直後に行う自身の判定にダイスボーナスを1つ付与されます
。
人間共鳴者が〈オリジン〉に成功した場合、自身の共鳴レベルが1上昇します。
なお、人間共鳴者は〈オリジン〉を使用しても肉体変化は起こりません。ヒトの原種はヒトだからです。
人間共鳴者の〈オリジン〉はラウンド進行の手番の行動に含まれません TIPS 【逸脱】前に限る。 (ターン消費なし)。
〈オリジン〉の効果でレベル0の技能にダイスボーナスを付与することは出来ません。
《融人》は「原種」の力を用いる際に〈オリジン〉を使用します。
例えば翼を広げて空を飛んだり、戦うために爪や牙を延ばしたり、道具としての機能をあらわにしたり、銃弾に耐えるために体表を硬くしたり、超常の力を行使したりなどです。
融人共鳴者が〈オリジン〉を使用すると、肉体が変化して原種の特徴が現れます。
全身が変化する場合も、顔や腕など肉体の一部だけが変化する場合もあるでしょう。
人前で〈オリジン〉を使用した場合は「自身が《融人》である」と周囲に知らしめることになります。
〈オリジン〉を使用した本人はもちろん、《融人》の姿や力の余波に触れた者は影響を受け共鳴してしまいます。
融人共鳴者が〈オリジン〉を使用すると、成否にかかわらず、自身の共鳴レベルが1上昇します。
また、その場にいた他の共鳴者の共鳴レベルも1上昇します。
他の共鳴者は〈オリジン〉を使った《融人》の原種の力によって、 自身の原種の力が呼び覚まされ、共鳴レベルが上昇します。 TIPS 〈オリジン〉を使用する瞬間を目撃しなくても上昇する。
戦闘に〈オリジン〉を使用する方法については戦闘ラウンドの項で説明します。
項目 | 人間共鳴者 | 融人共鳴者 |
---|---|---|
効果 | 自身の技能を強化することができる 判定成功で、次の技能判定にダイスボーナス+1 |
原種の力を発揮することができる 成功度により発揮される力の程度が決まる |
肉体変化 | 変化しない | 原種の特徴が外見に現れる 《融人》であることが明らかになる |
条件 | 成功時のみ 効果発動および共鳴レベル上昇 |
成否問わず 肉体変化および共鳴レベル上昇 |
周囲への影響 | 特になし | 居合わせた共鳴者も共鳴レベル上昇 |
項目 | 〈オリジン〉 | 融化技能 |
---|---|---|
説明 | 原種の力そのものを発動 | 原種の記憶で技能を強化 |
技能の取得 | 融人共鳴者、人間共鳴者ともに可能 | 融人共鳴者のみ可能 |
肉体変化 | 《融人》は必ず
原種形態に変化
TIPS
全身ではなく肉体の一部、例えば顔だけ、腕だけが変化する場合もある。
人間は変化しない |
肉体は変化しない 人の姿のまま使うことができる |
共鳴レベル | 使用すると原種の力に浸食され共鳴レベルが上昇 浸食が進むほど強化される |
使用しても共鳴レベルは変化しない |
人ならざるものの強い感情や、原種の力の解放を間近に感じた際、共鳴者はその影響で原種の力に浸食されて(原種の力を解放して)いきます。
この現象を『ガイアケアTRPG』では「共鳴」と呼びます。
〈∞共鳴〉は、共鳴者がどれだけ原種の力に浸食されたか(原種の力を解放したか)を表す技能です。
〈∞共鳴〉はセッション中に徐々に技能レベルが上昇していくという特殊な性質を持ちます。
《融人》は力の行使により望むと望まないとにかかわらず、周囲の共鳴者の原種の力を呼び覚まし〈∞共鳴〉のレベルを上げてしまいます。
原種の力を使用すればするほど……共鳴者が原種の力に浸食される(原種の力を解放する)ほど、〈∞共鳴〉のレベルは上昇し人の領域から外れていきます。
〈∞共鳴〉の技能レベルのことを『ガイアケアTRPG』では共鳴レベルと呼びます。
セッション開始時、共鳴レベルは1
TIPS
共鳴者作成の段階で、技能ポイントを消費して2レベル以上で取得している場合は、その数値が初期値となる。
です。
セッションを無事に生還した共鳴者が、次に別のセッションに参加することになった時、 共鳴レベルは初期値まで戻ります。 TIPS キャンペーン・シナリオ(一連の続きもののシナリオのこと)では、前のセッションで上がった共鳴レベルの一部を引き継いでも構わない。
【逸脱】とは、共鳴レベルの上昇により、原種の力がコントロール可能な範囲を超えた状態です。
原種の力をコントロール可能な共鳴レベルの限界値は9です。
共鳴レベルが10に到達すると、共鳴者は原種の力に浸食され【逸脱】します。
【逸脱】すると、原種の力のコントロールを失い、力が限界を超えて暴走します。
【逸脱】した融人共鳴者は、ヒトと原種とがいびつに入り混じった異形となります。
人間共鳴者は【逸脱】しても、すぐに姿は変わりませんが、もはやヒトとは呼べない存在となっています。
ヒトの領域を超越した身体能力や、超常的な力を使えるようになっているかもしれません。
時が経てばいずれは怪異や妖怪と呼ばれるような姿となるでしょう。
【逸脱】後もセッション終了まで共鳴者としてロールプレイ可能です。
セッション終了時に【逸脱】したまま
TIPS
人間共鳴者が【逸脱】を解除する手段は、[∞残響](後述)を消費することのみだ。
融人共鳴者は[∞残響]に加え【ハーモニア判定】(後述)を行うことができる。
の共鳴者はキャラクターロストとなり、以降のセッションで使用することができなくなります。
共鳴者が【逸脱】すると、原種の力のコントロールを失い、力が極限まで解放されます。
〈オリジン〉が非常に強力になったり、原種に受け継がれる秘められた知識を得られたりするかもしれません。
【逸脱】をどう利用するかはシナリオの工夫次第です。
融人共鳴者の場合、【ハーモニア判定】(後述)で共鳴レベルを下げ、人の姿に戻れる可能性があります。
人間共鳴者の場合、残響効果「ノイズゲート」(後述)を除き、共鳴レベルを下げる手段はありません。
【逸脱】した人間共鳴者をセッション終了時にロストさせたくない場合、共鳴レベルを下げるイベントをシナリオ側で用意してください。
『ガイアケアTRPG』では、〈オリジン〉技能の使用による共鳴レベルの上昇以外にも、人ならざるものの力や強い感情に出会った際、自身の原種の力を呼び起こされます。
その際に発生する〈∞共鳴〉技能による判定が「共鳴判定」です。
共鳴判定は人ならざるものの力や強い感情に出会った場合に発生します。
例えば以下のようなものがあるでしょう。
共鳴判定はシナリオ中、以下のような書式で示されます。
共鳴判定は〈∞共鳴〉技能を使い、他の判定と同じく、技能レベルと同数のダイスを振って、成功数で判定します。
ただし、他の技能と違う以下の3つの要素があります。
共鳴判定の強度は、共鳴判定における
判定値
TIPS
[○○DM<=××]
の××の部分である。
となります。
強度は影響力の強さを表しています。
TIPS
越境者が、共鳴者の原種の力を呼び起こそうとしている場合など、積極的に働きかけている場合、強度は高くなる。
〈オリジン〉の使用現場で、その痕跡に気づいたなどの場合、強度は低くなる。
強度が高いほど、
影響を受けやすい
TIPS
共鳴判定に成功しやすい。
ということになります。
詳細は「共鳴判定の強度の指針」の項目をご覧ください。
共鳴判定の上昇値は、判定に成功した際に上がる共鳴レベルの値です。
共鳴判定に成功すると、原種の力が呼び起こされ、上昇値分だけ共鳴レベルが上昇します。
共鳴判定の成功度が高かったとしても、 上昇値は変わりません。 TIPS 共鳴判定の結果がダブルやトリプルでも上昇値は通常成功と同じになる。
上昇値は通常1ですが、シナリオやDLの判断で増減できます。
たとえば非常に強力な影響を受ける判定では、上昇値が2だったり1D3だったりしてもよいでしょう。
共鳴判定で指定される共鳴感情は、《融人》など共鳴の対象が放つ感情です。
共鳴者が持っている感情 TIPS 「表」「裏」「ルーツ」の共鳴感情。 と、対象の感情がマッチすると影響を受けやすくなります。 これを「感情マッチング」と呼びます。
感情マッチングで一致があると、
共鳴判定のダイスの数
TIPS
[○○DM<=××]
の○○の部分である。
が増えます。
感情マッチングでダイスが増えるパターンは以下の2種類です。
「完全一致」と「ルール属性一致」の効果は重複せず、より影響の大きい方のみが適用されます。
感情マッチングはDLが確認し、
共鳴判定のダイスの数が増えることを伝えます。
TIPS
「憧憬の共鳴感情を持つあなたは、対象の《融人》と非常に強く共鳴しました。振るダイスの数を2倍してください」といった風に伝える。
DLは共鳴者たちの「共鳴感情」をいつでも確認できるようにしておきましょう。
セッション開始前にシナリオとキャラクターシートを参照し、事前にチェックしておくとなお良いです。
以上はあくまでも指針であり、シナリオ内の設定などに合わせて変動させて構いません。
キャラクターを「自ら作り出し」「演じる」という特性上、多くのPLにとって共鳴者は単なるゲームの駒ではなく、『ガイアケアTRPG』の世界に実在する自分の分身のような存在となります。
物語は人の感情に影響を及ぼします。シナリオやセッションの展開によっては大きく共鳴者の感情を歪ませ、あるいは新たな感情を植え付けます。
この感情の変化が物語のエッセンスになるのが『ガイアケアTRPG』の特徴のひとつですが、同時にPLにストレスを与えるリスクにもなり得ます。
自分がロールプレイする共鳴者が、あまりにも意図していない感情を急に持たされたり、あるいは元々あった感情を望まぬ形に歪められたりする時、PLは戸惑ったり、忌避感を示す可能性があります。
『ガイアケアTRPG』は感情を物語に取り入れたゲームではありますが、だからといってPLの満足度や楽しみを犠牲にしてまで強く押しつけてよいものではありません。
感情の変化を楽しめているか。ストレスになってはいないか。
シナリオを作成したりセッションを進めていく上で、DLはこの点に十分配慮をして運用していただければと思います。
融人共鳴者が【逸脱】した場合、人間社会に留まるための判定を行うことができます。
この判定は、これまでに出会い、関係を築いた人々と行う共鳴判定です。
これを【ハーモニア判定】と呼びます。
【ハーモニア判定】は融人共鳴者がセッション中に関係を築いた人間の【真価】と【精神】のいずれかの値を強度として行う共鳴判定です。
【ハーモニア判定】は物語が終了しエピローグに入る直前に行います。
感情マッチングも行います
セッション中【ハーモニア判定】は1度しか行いません
任意で【ハーモニア判定】を行わないこともできます
融人共鳴者はこの判定に成功すると、人間社会への強い思いを得て、成功数分の共鳴レベルが下がります。
この結果、共鳴レベルが9以下まで下がった場合は【逸脱】から回復し、人間の姿を取り戻すことができるでしょう。
融人共鳴者がセッション終了時に【逸脱】していると完全に「原種」の姿に戻り、人の姿には戻れなくなります。
このとき、融人共鳴者は人としての意識や記憶も失い、
融人化する以前の状態
TIPS
鳥類の亜獣であれば、【逸脱】してしまえばただの鳥になってしまいますし、時計の付喪が【逸脱】した場合、そこには道具としての時計しか残されません。
となります。
「原種」の姿に戻った融人共鳴者はキャラクターロストとなり、以降のセッションで使用することができなくなります。
[∞残響]は『ガイアケアTRPG』のセッションクリア報酬です。
共鳴者が【死亡】することなく生還した場合、セッションクリア報酬として共鳴者は[∞残響]を得ます。
[∞残響]とは、物語中に受けた共鳴の残り香、欠片のようなものです。
事件が解決しても、物語や感情が消えてしまうわけではありません。
事件を経験した人たちに残った感情として、ほんの少しですがこの世界に残り続けます。
[∞残響]はその共鳴者で遊んだシナリオの履歴、
あるいはトロフィーであり、共鳴者が経験した物語、そこで得た思い出や感情の記録でもあります。
シナリオをクリアした際に、各共鳴者は[∞残響]を1つ獲得します。
キャラクターシートの[∞残響]の欄に「シナリオ名」と「そのセッションで得た感情」を記録しましょう。
残響で得る感情はシナリオで指定してもいいですし、あるいは他の共鳴者やNPCなどとの関わりの中で得た感情を具体的に記載しても構いません。
書き方は自由です。
「哀しみ」「**との友情」など、あなたらしい記載をしてください。
共鳴者は[∞残響]を消費し、「残響効果」を得ることができます。
[∞残響]は過去の物語の残り香。ほんの少しだけ残された力の欠片です。
使用した[∞残響]は、二度と使用することができなくなります。
残響効果を得たら、キャラクターシートの[∞残響]に消費済みチェックをつけてください。
残響効果には以下の3つがあります。
3つのうち、どれか1つを選んで使用します。
「戦闘」など、短い時間の中で複数人が同時に行動するシーンでは「ラウンド進行」を使用します。
ラウンド進行は、
行動順を決め、1人ずつ順に行動するルールです。
TIPS
ターン制バトルをイメージしてもらうといいだろう。
全員が一度ずつ行動し、一巡するまでを「ラウンド」と呼びます。
1ラウンドの長さは状況によってDLが決めてください。
ラウンド進行は 以下のような手順 TIPS いずれかのステップを省略したり、順序が違っても構わない。 で行います。
いつまでラウンド進行を行うか、「終了条件」を決めましょう。
ラウンド進行の終了条件をPLに伝えるかどうかはシナリオやDLの判断によります。
「ラウンド進行を開始します」とPLに宣言してください。
宣言後に終了条件を決めても構いません。
行動の優先度を示す「イニシアチブ値」を決定します。
このイニシアチブ値が大きい順に行動をすることになります。
イニシアチブ値は、ラウンド進行の行動で求められる「能力値」となります。
状況に合わせて能力値の中から1つをイニシアチブ値として採用してください。
「戦闘」や「逃走」なら【💪身体】、「捜索」や「追跡」なら【👂五感】などのように決めます。
場所や状況に合わせ、イニシアチブ値にプラス補正をする技能を設定することもできます。
「進行上、戦闘を避けられない」などシナリオ内でラウンド進行を想定している場合、あらかじめイニシアチブ値の計算方法を記載しましょう。
ラウンド進行が多いシナリオでは、事前情報としてイニシアチブ値の計算方法や、ラウンド進行に使用する技能を開示することも検討しましょう。
実際のシナリオでは戦闘で利用されることが多いため、キャラクターシートからココフォリア用に書き出す場合イニシアチブ値として「【💪 身体】+〈スピード〉技能レベル」が入力されています。
各キャラクターはイニシアチブ値が大きい順に行動をします。
基本的には
1回の手番で1回の行動とその判定が行えます。
TIPS
リアクション(後述)を除く。
複雑な行動や時間がかかる行動などは、複数ラウンドを消費するとしてもよいでしょう。
複数ラウンドにまたがる場合、
処理の詳細はDLが決定します。
TIPS
行動の判定も複数回求めるか、
1度の判定でよいとするか、など。
イニシアチブ値が同値の場合
それぞれが1D10を振り、より小さい数字が出たほうを先行とします。
行動を放棄することも、待機して行動順を後回しにすることもできます。
待機する場合、
そのラウンドの最後に再び行動順が回ってきます。
TIPS
複数人が待機を宣言した場合、ラウンドの最後での行動順はイニシアチブ値の「小さい順」となる。
ここで再び待機することはできない。
自分に対する他者の行動
TIPS
自分への攻撃など。
が成功した場合、リアクションをとれます。
戦闘の場合、攻撃を回避したり防御したりする対応=リアクションとなります。
リアクションには
相手の行動を無効化する「対抗判定」と、
通常の技能判定により相手の行動の結果を弱める「行動判定」の2種類があります。
対抗判定を使ったリアクション
TIPS
戦闘時の回避行動など。
は、1人あたり1ラウンドに1回しか行えません。
行動判定を使ったリアクション TIPS
戦闘時の防御行動など。
は、1ラウンドに複数回行うことができます。
リアクションは手番の行動と別に行うことができます。
ラウンド開始から、自分の行動順までの間であればいつでも「リアクション専念」を宣言することができます。
宣言により、そのラウンドの自分の行動は放棄することになります。
「リアクション専念」することで、以下の効果を受けられます。
『ガイアケアTRPG』では
ハウスルール
TIPS
ホスト(家主)の決まりごと。
TRPGではホスト(多くはGM)が主催するセッションの独自ルールや進行時の決まりごとを指す。
や、シナリオ内ルールを認めています。
ルールブックの記載内容から変更した場合は、プレイ前やセッション中の必要なタイミングで変更したルールの詳細を提示してください。
ラウンド進行のルールを変更した場合、ラウンド進行の前にルールの説明を行うようシナリオ内に記載してください。
特定の能力値や技能が極端に有利になるような変更を行う場合は、ハンドアウトを使って事前に開示するなど、公平性に留意しましょう。
詳細なルールは開示せず、ハンドアウトで共鳴者の能力値や技能を指定してもよいでしょう。
戦闘はラウンド進行の一種です。
『ガイアケアTRPG』で使用する機会が多い戦闘ラウンドについてまとめています。
戦闘における手番の行動には以下があります。
それぞれについて、順に説明します。
手番に攻撃を行う際は、攻撃用の技能で判定します。
攻撃に利用できる技能
TIPS
DLの許可があればここで挙げた技能以外を利用しても構わない。その場合のダメージは近接攻撃は〈*格闘〉、遠距離攻撃は〈*投擲〉に準じる。
は〈*格闘〉〈武術〉〈★奥義〉〈*投擲〉〈★射撃〉〈オリジン〉の6つです。
それぞれの技能のダメージは以下の通りです。
〈オリジン〉を攻撃技能として使えるのは《融人》だけです。
〈*格闘〉〈*投擲〉〈オリジン〉以外の技能は取得していない場合使えません。
技能 | ダメージ値 |
---|---|
〈★格闘〉 | [成功数]D3+武器攻撃力 |
〈武術〉 | [成功数]D3+武器攻撃力 |
〈★奥義〉 | [成功数]D6+武器攻撃力 |
〈オリジン〉 | [成功数]+武器攻撃力 |
〈オリジン〉 (逸脱後) |
[成功数]D4+武器攻撃力 |
技能 | ダメージ値 |
---|---|
〈★投擲〉 | [成功数]+武器攻撃力 |
〈★射撃〉 | [成功数]+武器攻撃力 |
〈オリジン〉 | [成功数]+武器攻撃力 |
〈オリジン〉 (逸脱後) |
[成功数]D4+武器攻撃力 |
手番に攻撃以外の行動をすることもできます。
行動の内容により技能判定が必要
TIPS
戦闘中に行うのが難しい技能はダブルやトリプルの成功を求められるかもしれない。また行動によっては複数の手番が必要になる場合もある。
になります。
行動の例 | 技能の例 |
---|---|
何かを調べる | 〈観察眼〉〈危機察知〉〈★霊感〉など |
話しかける | 〈社交術〉〈心理〉〈魅了〉など |
治療する | 〈*手当て〉〈医術〉〈★蘇生〉など |
原種の力を使う | 〈オリジン〉 ※融人共鳴者のみ使用可能 |
手番に他の共鳴者に行動の順番をゆずることができます。
これを「待機」と呼びます。
待機した共鳴者の行動順は、そのラウンドの最後になります。
手番の行動を放棄して、そのラウンドに何もしないこともできます。
「他者への攻撃を身を呈してかばう」など、手番以外に行動したいとPLから提案があった場合、提案者の手番の行動を放棄する代わりに可能としてもよいでしょう。
そのラウンドですでに行動済みの場合、手番以外の行動をすることはできません。
戦闘で攻撃されたとき、回避・防御が行えます。
技能 | 〈*運動〉〈アクロバット〉〈危機察知〉 〈オリジン〉 TIPS 融人共鳴者のみ使用可能。 など |
判定方法 | 対抗判定 |
対抗勝利時 | ダメージを受けない |
回数 | 1ラウンドに1回まで |
回避側の判定の成功数を攻撃側の成功数と比べます。成功数が同数以上なら回避側の勝利となり、回避は成功となります。
技能 | 〈耐久〉など |
判定方法 | 行動判定 自身の技能の成否 |
成功時 | [成功数]点のダメージ軽減 |
回数 | 1ラウンドに何度でも |
防御側の技能判定で成功すれば防御成功となり、[成功数]点のダメージが軽減できます。
そのラウンドの行動を放棄することで、リアクションに専念できます。
リアクションに専念した場合、回避と防御にボーナスがあります。
手番の行動を行う前ならいつでもリアクション専念できます。
回避 | 回避を行える回数が1回増える |
防御 | 防御成功時のダメージ軽減が2倍になる |
ベース技能以外で、戦闘時に効果がある技能です。
共鳴者作成時に取得していない場合は使えません。
〈スピード〉 | イニシアチブ値に技能レベルがプラスされる |
〈ストレングス〉 | 近接武器攻撃力に技能レベルがプラスされる |
〈危機察知〉 | 1ラウンドに技能レベルの回数まで回避ができる |
〈耐久〉 | 防御判定に使用できる |
〈武術〉 | 近距離攻撃に使用できる |
〈★奥義〉 | 近距離攻撃に使用できる |
〈★射撃〉 | 遠距離攻撃に使用できる | 〈医術〉 | HP回復 |
〈根性〉 | 自身を心肺停止から回復できる |
〈★蘇生〉 | 他者を心肺停止から回復できる |
〈オリジン〉 | 原種の力を使用する(詳細は【戦闘時の〈オリジン〉】に記載) ※融人共鳴者のみ |
戦闘時の〈オリジン〉は通常時の使用法に加え、以下の4つの使用法が可能です。
これらは基本的に融人共鳴者専用の使用法となります。
しかし、【逸脱】後は人間共鳴者も〈オリジン〉による攻撃、回避、防御を行えます。
【逸脱】した人間共鳴者は、姿こそ変わりませんがヒトとは呼べない存在となり、
ヒトの領域を超越した身体能力や超常的な力が使えるようになったためです。
戦闘時の〈オリジン〉は強力ですが、共鳴レベルの上昇は
〈オリジン〉を1度使用するごとに発生します。
TIPS
例えば、2名の融人共鳴者が、〈オリジン〉で肉体を武器化して〈オリジン〉で攻撃し〈オリジン〉で防御した場合、1ターンで共鳴レベルが6上昇する。
このため、戦闘に〈オリジン〉を多用するとすぐに【逸脱】してしまいます。
戦闘があるシナリオの場合、
攻撃に使用できる通常技能
TIPS
〈武術〉〈★奥義〉〈★射撃〉など。
を別途取得してもらうよう注意しましょう。
融人共鳴者専用
融人共鳴者は〈オリジン〉により、肉体を戦闘用に変貌させることができます。
〈オリジン〉による変貌は戦闘開始時、または自分の手番で行うことができます。この行動は手番を消費しません。
〈オリジン〉で攻撃用に変貌させた肉体は「武器」として扱い、1D[成功数]の武器攻撃力を得ます。
〈オリジン〉で防御用に変貌させた肉体は「防具」として扱い、1D[成功数]の防御力を得ます。
一度の変貌で攻撃と防御の両方を兼ねる肉体になる場合も、〈オリジン〉の判定は2回行い、それぞれの成功数に応じてステータスが決定します。
このとき、共鳴レベルも2回分上昇します。
〈オリジン〉で生じた変貌は基本的に戦闘終了まで持続します。
武器や防具となる部位を変更したいなど、さらに変貌を遂げたい場合、次の手番で再び〈オリジン〉を使用することも可能です。
その際、武器攻撃力や防御力は累積されず、常に最新の判定結果のみが採用されます。
【逸脱】後も肉体を戦闘用に変貌するために〈オリジン〉を使用できます。
武器や防具のステータスは【逸脱】前と同様に1D[成功数]となります。
融人共鳴者、【逸脱】後の人間共鳴者
融人共鳴者は〈オリジン〉により、原種の特性を活かした攻撃が可能です。
判定成功時のダメージは[成功数]+武器攻撃力となります。
【逸脱】後はダメージが[成功数]D4+武器攻撃力に強化されます。
通常、〈オリジン〉による攻撃は融人共鳴者のみ行うことが出来ますが、人間共鳴者も【逸脱】後は〈オリジン〉による攻撃が可能です。
この際のダメージは融人共鳴者と同じく[成功数]D4+武器攻撃力となります。
融人共鳴者、【逸脱】後の人間共鳴者
融人共鳴者は〈オリジン〉により、原種の特性を活かした回避が可能です。
〈危機察知〉や〈アクロバット〉などの代替技能として〈オリジン〉を回避行動に使用できます。
通常、〈オリジン〉による回避は融人共鳴者のみ行うことが出来ますが、人間共鳴者も【逸脱】後は〈オリジン〉による回避が可能です。
融人共鳴者、【逸脱】後の人間共鳴者
融人共鳴者は〈オリジン〉により、原種の特性を活かした防御が可能です。
判定成功時は[成功数]+防御力のダメージが減衰されます。
通常、〈オリジン〉による防御は融人共鳴者のみ行うことが出来ますが、人間共鳴者も【逸脱】後は〈オリジン〉による防御が可能です。
この際のダメージ減衰量は融人共鳴者と同じく[成功数]+防御力となります。
武器攻撃力と射程は目安です。個別の武器によってDLが調整してください。
武器 | 武器攻撃力 | 射程 | 備考 |
---|---|---|---|
素手 | 0 | 近距離 | 肉体(パンチ、キック、体当たりなど) |
棒 | 1 | 近距離 | 短い棒状の鈍器(警棒、工具類など) |
杖 | 1D2 | 近距離 | 長い棒状の鈍器(木刀、バット、ゴルフクラブなど) |
ナイフ | 1D2 | 近距離 | 短い柄がついた鋭器類(割れたビール瓶、カッターなど) |
刀剣 | 1D4 | 近距離 | 刀剣類(日本刀、サーベル、青竜刀など) |
槍 | 1D6 | 近距離 | 長い柄がついた鋭器類(薙刀、高枝切りバサミなど) |
スタンガン | 0 | 近距離 | 攻撃に成功すると対象は1ラウンド行動不能 |
催涙スプレー | 0 | 近距離 | 【👂五感】および視覚を利用する技能の[成功数]-1 |
ブラックジャック | 1D4 | 近距離 | 自作も可能(コンビニ袋に石を詰めるなど) |
変貌した 《融人》の肉体 |
1D[成功数] | 近距離 | 〈オリジン〉の成功数によって武器攻撃力が変わる |
〈ストレングス〉を取得している場合、近接武器の攻撃力に〈ストレングス〉レベルを加算します
武器 | 武器攻撃力 | 射程 | 備考 |
---|---|---|---|
投石 | 1 | 20m | 素手で投げる軽い鈍器 |
砲丸 | 1D3 | 10m | 素手で投げる重い鈍器 |
手裏剣 | 1D3 | 20m | 素手で投げる軽い鋭器(投げナイフ、手裏剣など) |
弓矢 | 1D6 | 25m | 射撃武器(アーチェリー、ボウガンなど) |
火炎瓶 | 1D6 | 10m | 可燃物がある場合延焼する |
手榴弾 | 2D6 | 10m | 投擲できる爆弾 |
ハンドガン | 1D6 | 15m | 拳銃類 |
散弾銃 | 2D4 | 20m | 散弾を使う銃類を至近距離で撃つ場合、ダメージ4D4 |
ライフル | 2D6 | 30m | 小銃類 |
サブマシンガン | 5D4 | 20m | 短機関銃 |
変貌した 《融人》の肉体 |
1D[成功数] | 原種による | 〈オリジン〉の成功数によって武器攻撃力が変わる |
防具 | 防御力 | 備考 | |
---|---|---|---|
ヘルメット | 1D2 | 頭部へのダメージを軽減する | |
防弾チョッキ | 1D4 | 上半身へのダメージを軽減する | |
変貌した 《融人》の肉体 |
1D[成功数] | 〈オリジン〉の成功数によって防御力が変わる ダメージ軽減箇所は変貌した部位による |
基本的に防具を装備していれば常時効果があります。
防具の効果の有無を判定する場合、ダイスでランダムに決定するか、対抗判定を行います。
『ガイアケアTRPG』は、TRPG基幹システム
「ダイスタス」を利用して制作されています。